犬のフィラリア症について
[No.68] 2014/05/11 (Sun) 22:19
今日は、血液検査でフィラリアにかかってしまったコを見つけてしまいました。
なので、フィラリア症について少しお話したいと思います。
フィラリア症とは、犬の体内にイヌフィラリア(和名:犬糸状虫)が入りこみ、成長した虫が最後の場所(最終寄生場所:心臓や肺の動脈)に住みついた結果、さまざまな形で犬の体調を悪くする病気です。
フィラリア症になった犬の症状は、寄生してからの期間、寄生したフィラリアの数などで異なってきます。
一般的に、寄生数が少ない場合や病気の初期の場合はほとんど無症状ですので、見過ごしてしまいがちです。
病気が進行してくると、まず、気付くのは「咳」です。
さらに、元気がなくなり散歩を嫌がったりするようになります。
このときには既に心臓や肺の血管にダメージが出始めており、やがて肝臓や腎臓など体の主要な臓器にも影響をもたらすようになり、急激に痩せたり、お腹に水(腹水)がたまったりするようになります。
最終的には死に至ります。
また、稀な例では、このような慢性経過を経ることなく、突然に真っ赤なおしっこ(血色素尿)を出して、その後約1週間で死んでしまう、恐いタイプの病気もあります(急性大静脈症候群)。
診断ですが、フィラリアの成虫は心臓、肺の血管に寄生しているので、直接、見つけることはできません。
一般的には、血液検査にて、血液中のミクロフィラリアや、成虫が排泄したタンパク(抗原)を確認する方法がとられます。

血液中のミクロフィラリアを顕微鏡で確認。

成虫が排泄したタンパク(抗原)を確認するキット。
C、T両方ともに線が見えているのでフィラリア陽性です。
治療ですが、発症した犬に体力がある場合はフィラリアを駆逐する処置がとられることもあります。
しかし、駆除薬を投与した結果、死滅したフィラリアが肺の血管にどんどん詰まっていき、かえって病気を悪化させることもあります。
一方、急性の悪化症例の場合は緊急手術(頸部の静脈から特別な鉗子(かんし:金属等でできた先がつまみのようになったもの)を使って心臓内のフィラリアを釣り出す)を行わなければいけません。
虫の駆除や手術に耐えられないと判断された場合は、症状に対する対処療法を中心に行い、寄生フィラリア数の自然な減少を期待することになりますが、病気が良くなっていく可能性は高くありません。
フィラリア症は、ちゃんとした予防によって防ぐことのできる病気です。
毎年、必ず定期的にお薬を投与して下さい。
これ以上、また、これ以外にフィラリア症を防止する方法はないといっても過言ではありません。
なので、フィラリア症について少しお話したいと思います。
フィラリア症とは、犬の体内にイヌフィラリア(和名:犬糸状虫)が入りこみ、成長した虫が最後の場所(最終寄生場所:心臓や肺の動脈)に住みついた結果、さまざまな形で犬の体調を悪くする病気です。
フィラリア症になった犬の症状は、寄生してからの期間、寄生したフィラリアの数などで異なってきます。
一般的に、寄生数が少ない場合や病気の初期の場合はほとんど無症状ですので、見過ごしてしまいがちです。
病気が進行してくると、まず、気付くのは「咳」です。
さらに、元気がなくなり散歩を嫌がったりするようになります。
このときには既に心臓や肺の血管にダメージが出始めており、やがて肝臓や腎臓など体の主要な臓器にも影響をもたらすようになり、急激に痩せたり、お腹に水(腹水)がたまったりするようになります。
最終的には死に至ります。
また、稀な例では、このような慢性経過を経ることなく、突然に真っ赤なおしっこ(血色素尿)を出して、その後約1週間で死んでしまう、恐いタイプの病気もあります(急性大静脈症候群)。
診断ですが、フィラリアの成虫は心臓、肺の血管に寄生しているので、直接、見つけることはできません。
一般的には、血液検査にて、血液中のミクロフィラリアや、成虫が排泄したタンパク(抗原)を確認する方法がとられます。

血液中のミクロフィラリアを顕微鏡で確認。

成虫が排泄したタンパク(抗原)を確認するキット。
C、T両方ともに線が見えているのでフィラリア陽性です。
治療ですが、発症した犬に体力がある場合はフィラリアを駆逐する処置がとられることもあります。
しかし、駆除薬を投与した結果、死滅したフィラリアが肺の血管にどんどん詰まっていき、かえって病気を悪化させることもあります。
一方、急性の悪化症例の場合は緊急手術(頸部の静脈から特別な鉗子(かんし:金属等でできた先がつまみのようになったもの)を使って心臓内のフィラリアを釣り出す)を行わなければいけません。
虫の駆除や手術に耐えられないと判断された場合は、症状に対する対処療法を中心に行い、寄生フィラリア数の自然な減少を期待することになりますが、病気が良くなっていく可能性は高くありません。
フィラリア症は、ちゃんとした予防によって防ぐことのできる病気です。
毎年、必ず定期的にお薬を投与して下さい。
これ以上、また、これ以外にフィラリア症を防止する方法はないといっても過言ではありません。
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