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あおえ動物病院

2014年3月28日に、岡山県岡山市北区青江に新規開院した動物病院のブログです。

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猫の腹腔内隠睾(潜在精巣)について

病院にお越しの方は既にご存知だと思いますが、昨日から教育実習で、動物看護師の学生さんが来ております。



実はこの方、いつもブログでコメントくださっているポッケ&さくらママ様の娘さんです。



基本暇な病院なので、あまり学ぶこともなく申し訳ないことになってしまうかも。。。と思っていたのですが、タイミングよく(?)猫ちゃんの去勢手術が入っていて、少しは動物病院らしいところを見てもらえるかなと思っておりました。



すると、その猫ちゃん、実は片方しか玉が袋の中になく、隠睾(インコウ)でした。



IMG_1065.jpg



隠睾は小型犬は結構多いのですが、猫ちゃんはあまり見ることがありません。



隠睾は玉が皮下にある場合と、腹腔内にある場合と、2通りのパターンがあります。



ある程度の大きさで皮下にある場合は、触診で場所がわかるので、そこを切ればよいということになります。



ただ、隠睾の場合は、玉が発育不良のことが多く、皮下にあっても脂肪に隠れて触れないこともあります。



触ってもわからない場合は、実際に切って確かめていくしかありません。



今回の猫ちゃんも、結局は腹腔内にあったのですが、皮下の可能性も否定できなかったので、傷口は玉の袋と、鼠径部と、腹部と、計3カ所になってしまいました。



IMG_1086.jpg



取った精巣の写真。



IMG_1066.jpg



小さい方(⬅)が腹腔内に隠れていた精巣です。



ただ、隠睾は残しておくと、正常の場所に比べ、10倍ガンになりやすいと言われているので、早めに取ってあげたほうがいいですね。



実習生の方にも、ちょっと見応えのある手術をお見せすることができてよかったかなと思います。



実は今回の猫ちゃんはきなこ様が飼い主様でした。



なので恒例の記念撮影をしております。



20140719_171548.jpg



そして、ドーナツの差し入れまで頂いてしまいました。



IMG_1070.jpg



本当にありがとうございましたm(_ _)m
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NO TITLE

 先日は さくらを 乳腺癌の手術で命を救って頂いた上に 今回は 娘がお世話になりまして深く感謝しております

 猫には あまりみられない症例ということで 貴重なオペを見学することができ 娘も大変 喜んでおりました
 先生のメスさばきは 素晴らしいと申してました

 そして きなこ様の猫ちゃんが 無事に手術をおえ 将来の癌のリスクを回避できたことは 本当に良かったと思います
 元気に退院していったとのことで きなこ様も喜んでおられるでしょう

 恒例の記念写真 先生 素敵な笑顔ですね
きなこ様の猫ちゃんは どの子も とっても可愛くて おとしなく写真を撮らせてくれて おりこうさんだなと思ってます

残りの実習期間も どうぞよろしくお願いします

NO TITLE

P様

コメントありがとうございます。
将来の進路を決めるのは誰にとっても難しいことだと思います。
早い時期に決められることができたなら、それは本当に素晴らしいというか、運のいいことだと思います。
さて、質問の件ですが、僕が「獣医師」になろうと決めたのは、大学に入ってからです。
元々大学を選ぶ時も、将来の進路が決められなかったので、大学に入ってから学部を選べるところにしました。
そして、学部を選ぶ時に、農学部獣医学科と薬学部で悩み、最終的に獣医師の方が面白そうだなと思って決めました。
自分がそんな感じでしたので、高校卒業までにやりたいことが見つけられた人はすごいなあといつも思います。

NO TITLE

ポッケ&さくらママ様

コメントありがとうございます。
娘さんにはこちらこそいろいろ手伝って頂いており、感謝しております。
今日のブログの写真も娘さんに撮っていただきました。
暇すぎて手術入らないかもと危惧しておりましたので、いくつか手術をお見せできて、本当に良かったと思います。
開院して間もない動物病院ってこんな感じなんだなあというのを体験して頂ければ幸いです(笑)

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