犬の心臓病について3
[No.130] 2014/07/12 (Sat) 23:57
昨日の続きです。
昨日は治療薬として、血管拡張薬であるACE阻害薬を最初に使う話をしました。
今日は次の段階の薬として、強心薬や利尿剤の話をします。
強心薬とは、文字通り、心臓の動きを頑張らせる薬です。
初期の治療では、心臓になるべく頑張らせないようにして、心肥大を防ぐことが目標でしたが、心不全が悪化してくると、心肥大によって代償的に強くなっていたポンプ機能も限界がきて、最終的にどんどん弱ってくるので、血液の循環が滞るようになってしまいます。
そうなると、今度は、例えば100の血液を送る力のあった心臓が90に下がってしまうと、残りの10の血液が身体中にたまってしまうことになります。
身体中に溜まった血液は、むくみ、息苦しさや疲れといった悪さをするようになり、肺水腫を助長することになります。
なので、そこまで悪くなってしまった心臓には、強心薬で心臓のポンプ機能を補ってやる必要があるわけです。
強心薬は、以前は副作用の強い「ジキタリス製剤」と呼ばれる薬しかありませんでしたが、5年くらい前から、動物用に副作用の少ない、ピモペンダンと呼ばれる薬が出てきました。
さらにピモペンダンには血管拡張作用もあるので、ダブルの効果で心不全の悪化を抑えることができます。
そして、逆に「肺水腫」になってしまうほどの心不全では、間違いなく心臓のポンプ機能が落ちてしまっているので、ACE阻害薬だけでは、心機能を維持できない状態なのです。
なので、一番最初に書いたように、「一度でも肺水腫になってしまったコには、ピモペンダンを使ってください」という結論に至るわけです。
利尿剤の話はまた今度ですね。。。
昨日は治療薬として、血管拡張薬であるACE阻害薬を最初に使う話をしました。
今日は次の段階の薬として、強心薬や利尿剤の話をします。
強心薬とは、文字通り、心臓の動きを頑張らせる薬です。
初期の治療では、心臓になるべく頑張らせないようにして、心肥大を防ぐことが目標でしたが、心不全が悪化してくると、心肥大によって代償的に強くなっていたポンプ機能も限界がきて、最終的にどんどん弱ってくるので、血液の循環が滞るようになってしまいます。
そうなると、今度は、例えば100の血液を送る力のあった心臓が90に下がってしまうと、残りの10の血液が身体中にたまってしまうことになります。
身体中に溜まった血液は、むくみ、息苦しさや疲れといった悪さをするようになり、肺水腫を助長することになります。
なので、そこまで悪くなってしまった心臓には、強心薬で心臓のポンプ機能を補ってやる必要があるわけです。
強心薬は、以前は副作用の強い「ジキタリス製剤」と呼ばれる薬しかありませんでしたが、5年くらい前から、動物用に副作用の少ない、ピモペンダンと呼ばれる薬が出てきました。
さらにピモペンダンには血管拡張作用もあるので、ダブルの効果で心不全の悪化を抑えることができます。
そして、逆に「肺水腫」になってしまうほどの心不全では、間違いなく心臓のポンプ機能が落ちてしまっているので、ACE阻害薬だけでは、心機能を維持できない状態なのです。
なので、一番最初に書いたように、「一度でも肺水腫になってしまったコには、ピモペンダンを使ってください」という結論に至るわけです。
利尿剤の話はまた今度ですね。。。
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