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あおえ動物病院

2014年3月28日に、岡山県岡山市北区青江に新規開院した動物病院のブログです。

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犬の心臓病について1

「一度でも肺水腫を起こしたコにはピモペンダンを使ってあげてください。」



先日、時間外で肺水腫のシーズーのコを診させて頂きました。



その時、飼い主さんから、飲ませている薬の種類をお聞きしたのですが、その時に思ったことです。



肺水腫とは、文字通り肺に水が溜まってしまう病気で、呼吸をしても、空気を取り込めなくなってしまうため、呼吸困難に陥り、命を落としてしまうという、とても恐ろしい病気です。



原因となる病気はいくつかありますが、今回は心原性の肺水腫の話です。



心原性の肺水腫とは、心臓が悪くなってしまったために、肺水腫になってしまうことです。



それでは、なぜ心臓が悪くなると、肺水腫になってしまうのか?



そもそも心臓が悪いとはどのような状態なのか?



心臓は、簡単に言うと、血液を全身に送るポンプの役割をしています。



そして、全身から戻ってきた血液を肺に送って、血液に酸素を補充します。



そして、酸素が補充された血液を、また全身に送ります。



・・・心臓➡「全身➡心臓➡肺➡心臓➡」全身・・・



「 」内が1サイクルで、ずっとこの流れの繰り返しです。



全身から心臓に戻ってきた血液は必ず肺に行き、肺から心臓に戻ってきた血液は、必ず全身に行く、一方通行の流れです。



これが、全身⬅心臓、肺⬅心臓、という反対の流れにならないよう、心臓には逆流防止の弁があります。



ところが、犬は高齢になってくると、加齢性の変化により、心臓の弁が痛んできます。



特に犬では、肺➡心臓の逆流を防止する弁が痛みやすいです。



この弁のことを「僧帽弁(ソウボウベン)」と言い、ここが痛んで、血液が逆流してしまっている病気を「僧帽弁閉鎖不全症」と言います。



弁の痛みが少しの場合、逆流する血液の量も少しですので、臨床症状を示すことはありません。



ただ、心臓は全身へ送る血液量を常に一定にしようとする働きがあります。



例えば、今まで心臓➡全身への血液量が100あったものが、逆流してしまい、肺に10戻ってしまうと、残りの90しか全身に送られなくなります。



すると、心臓は90を100に戻そうと、心拍数を上げたり、一回の量を多くしようとします。



そういった、無理な頑張りが続くと、心臓の筋肉が肥大化し、心臓全体が肥大化してしまいます。



心臓が肥大すると、心臓の真上に走っている気管、気管支を圧迫するようになるので、が出るようになります。



そして、無理な頑張りにより、全身へ送る血液量が多くなると、相対的に逆流量も多くなります。



全身への血液量が90➡100になれば、相対的に逆流量も10➡11に増えます。



そして、血液量、血圧の上昇により、弁にどんどんダメージが増え、その結果、さらに逆流量が増え、全身への血液量が下がる、心臓が全身への血液量を戻そうとさらに頑張る、という悪循環に陥ります。



そして、逆流量が一定の域を超えると、肺に溜まってしまった血液から水が漏れ出るようになります。



この状態を「肺水腫」と言います。



長くなってしまったので、明日へ続きます。。。
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