鼠径ヘルニアと乳腺腫瘍と避妊手術と
[No.116] 2014/06/28 (Sat) 22:36
先日手術させていただいた、鼠径ヘルニアのコが今日無事抜糸を終えました。
M.ダックス、11歳のハナちゃんです。

以前から右側に鼠径ヘルニアがあったのですが、徐々に大きくなって、押しても戻らなくなってきたため、手術を希望されました。
それと、左の第5乳腺にも以前からしこりがあるとのことでしたので、一緒に切除することになりました。
あとは、鼠径ヘルニアと乳腺腫瘍の再発予防の意味で避妊手術も勧めました。
ただ、一度の手術で全部できるかどうか、高齢ですので、手術時間が長くなると、体への負担が心配になります。
念のため、血液検査、レントゲンにて内蔵機能に問題がないことを確認させていただきました。
そして、手術計画は、先ずは問題となっている鼠径ヘルニアの整復と、乳腺腫瘍の摘出を行い、それが終わった時点で麻酔が安定しているようであれば、避妊手術まで行うことに決めました。
手術時の写真。

右側に鼠径ヘルニア、左側の第5乳腺に乳腺腫瘍があります。
鼠径ヘルニアは穴が結構大きかったのですが、幸い出ていたのは脂肪のみでした。
乳腺腫瘍は乳頭の真下に直径2−3cmほどの大きさの硬いしこりでしたので、第五乳腺の分房切除を行いました。
麻酔は安定していましたので、避妊手術も行うことができました。
術後の写真。

計3カ所の傷口です。
避妊手術ですが、高齢のコはどうしても卵巣靭帯が固くなっていたり、脂肪が多かったりと、小さい口で無理に卵巣、子宮を引っ張ると出血のリスクがあるため、どうしても傷口が若いコに比べ大きくなってしまいます。
術後の経過は順調で、途中元気すぎて(?)カラーの上から傷口を舐めて一部自己抜糸してしまうというトラブルはありましたが、軟膏で良化しました。
抜糸後。

カラーが擦れたと思われる部分に一部カサブタができていますが、大分キレイになりました。
乳腺腫瘍も、検査結果は良性でしたので、本当に良かったです。
M.ダックス、11歳のハナちゃんです。

以前から右側に鼠径ヘルニアがあったのですが、徐々に大きくなって、押しても戻らなくなってきたため、手術を希望されました。
それと、左の第5乳腺にも以前からしこりがあるとのことでしたので、一緒に切除することになりました。
あとは、鼠径ヘルニアと乳腺腫瘍の再発予防の意味で避妊手術も勧めました。
ただ、一度の手術で全部できるかどうか、高齢ですので、手術時間が長くなると、体への負担が心配になります。
念のため、血液検査、レントゲンにて内蔵機能に問題がないことを確認させていただきました。
そして、手術計画は、先ずは問題となっている鼠径ヘルニアの整復と、乳腺腫瘍の摘出を行い、それが終わった時点で麻酔が安定しているようであれば、避妊手術まで行うことに決めました。
手術時の写真。

右側に鼠径ヘルニア、左側の第5乳腺に乳腺腫瘍があります。
鼠径ヘルニアは穴が結構大きかったのですが、幸い出ていたのは脂肪のみでした。
乳腺腫瘍は乳頭の真下に直径2−3cmほどの大きさの硬いしこりでしたので、第五乳腺の分房切除を行いました。
麻酔は安定していましたので、避妊手術も行うことができました。
術後の写真。

計3カ所の傷口です。
避妊手術ですが、高齢のコはどうしても卵巣靭帯が固くなっていたり、脂肪が多かったりと、小さい口で無理に卵巣、子宮を引っ張ると出血のリスクがあるため、どうしても傷口が若いコに比べ大きくなってしまいます。
術後の経過は順調で、途中元気すぎて(?)カラーの上から傷口を舐めて一部自己抜糸してしまうというトラブルはありましたが、軟膏で良化しました。
抜糸後。

カラーが擦れたと思われる部分に一部カサブタができていますが、大分キレイになりました。
乳腺腫瘍も、検査結果は良性でしたので、本当に良かったです。
スポンサーサイト
*** COMMENT ***
NO TITLE
NO TITLE
ポッケ&さくらママ様
コメントありがとうございます。
自分の経験としても、場所によって悪性の可能性が高い低いは判断できないです。
最も悪性度の高い、炎症性乳癌というものがあるのですが、経験した症例ではいずれも第四、第五乳腺に発生していました。
ただ、乳腺腫瘍の発生自体も、第四、第五乳腺が多いので、やはり場所だけでは何とも言えないですね。
外見だけで悪性度が高いと判断出来るのは、腫瘍の増殖スピードが早い、直径3cm以上、形が板状、熱感、炎症を伴う、境界不明瞭で周囲への固着や潰瘍を起こしている、くらいでしょうか。
ただ、そこまでいってしまうと、治療が後手後手になってしまうので、おっしゃられる通り、小さいうちに早めの検査、診断がベストだと思います。
コメントありがとうございます。
自分の経験としても、場所によって悪性の可能性が高い低いは判断できないです。
最も悪性度の高い、炎症性乳癌というものがあるのですが、経験した症例ではいずれも第四、第五乳腺に発生していました。
ただ、乳腺腫瘍の発生自体も、第四、第五乳腺が多いので、やはり場所だけでは何とも言えないですね。
外見だけで悪性度が高いと判断出来るのは、腫瘍の増殖スピードが早い、直径3cm以上、形が板状、熱感、炎症を伴う、境界不明瞭で周囲への固着や潰瘍を起こしている、くらいでしょうか。
ただ、そこまでいってしまうと、治療が後手後手になってしまうので、おっしゃられる通り、小さいうちに早めの検査、診断がベストだと思います。
COMMENT投稿
この記事のトラックバックURL
→http://aoeanimalhospital.blog.fc2.com/tb.php/116-1d2f49b0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
ほんとに良かったね
麻酔が安定して 一回の手術で終わることができ しかも 乳腺腫瘍も良性で
飼い主様も お喜びだと思います
いろいろ調べてると 脇に近い方が 悪性率が高いと書かれてるものが多かったです
ハナちゃんも 第5乳腺で良性だったとのことなので
やはり 関係あるのでしょうか
しかし 細胞の病理検査をせず 見た目や場所では良性とは判断できないので
さくらも 先生に すぐオペして頂き 事なきを得ました
ありがとうございます