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あおえ動物病院

2014年3月28日に、岡山県岡山市北区青江に新規開院した動物病院のブログです。

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夜の避妊手術

今日は午後の診察終わってから、猫ちゃんの避妊手術をさせていただきました。



普通、予定手術は昼休みにさせていただくのですが、今日の昼休みに問い合わせがあり、どうしても他の日に休みがとれないとのことで、急遽今日の夜に行うことになりました。



若い猫ちゃんでしたので、術後の覚醒もスムーズで一安心です。



今回は飼い主さんの要望に応える形で、夜に手術を行いましたが、救急で夜に手術が必要な場合も応えていきたいと思っています。
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ヘアピンを食べちゃったかもしれない

今日は、1歳のチワワのコがヘアピンを誤飲したかもしれないと来院されました。



実際見たわけではないけれど、近くに置いていたヘアピンがなくなっていた、、、とのことでした。



誤飲したかどうか分からない場合、腸につまる可能性のあるものや毒性のあるものは、念のため催吐処置を行うことが多いです。



ただ、今回は金属のヘアピンでしたので、レントゲンで本当に誤飲したかどうかを確認することができました。



金属や骨、石などはレントゲンではっきりと写ります。



結果は何も写ってなく、誤飲していないことが判明しました。



何もする必要がなくて、本当に良かったです。



今回は事なきを得ましたが、異物誤飲は若いわんちゃんに非常に多い救急疾患です。



普段から気をつけていただくのが一番ですが、万が一誤飲してしまった場合はすぐに病院にかかられることをおすすめします。

鼠径ヘルニアと乳腺腫瘍と避妊手術と

先日手術させていただいた、鼠径ヘルニアのコが今日無事抜糸を終えました。



M.ダックス、11歳のハナちゃんです。



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以前から右側に鼠径ヘルニアがあったのですが、徐々に大きくなって、押しても戻らなくなってきたため、手術を希望されました。



それと、左の第5乳腺にも以前からしこりがあるとのことでしたので、一緒に切除することになりました。



あとは、鼠径ヘルニアと乳腺腫瘍の再発予防の意味で避妊手術も勧めました。



ただ、一度の手術で全部できるかどうか、高齢ですので、手術時間が長くなると、体への負担が心配になります。



念のため、血液検査、レントゲンにて内蔵機能に問題がないことを確認させていただきました。



そして、手術計画は、先ずは問題となっている鼠径ヘルニアの整復と、乳腺腫瘍の摘出を行い、それが終わった時点で麻酔が安定しているようであれば、避妊手術まで行うことに決めました。



手術時の写真。



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右側に鼠径ヘルニア、左側の第5乳腺に乳腺腫瘍があります。



鼠径ヘルニアは穴が結構大きかったのですが、幸い出ていたのは脂肪のみでした。



乳腺腫瘍は乳頭の真下に直径2−3cmほどの大きさの硬いしこりでしたので、第五乳腺の分房切除を行いました。



麻酔は安定していましたので、避妊手術も行うことができました。



術後の写真。



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計3カ所の傷口です。



避妊手術ですが、高齢のコはどうしても卵巣靭帯が固くなっていたり、脂肪が多かったりと、小さい口で無理に卵巣、子宮を引っ張ると出血のリスクがあるため、どうしても傷口が若いコに比べ大きくなってしまいます。



術後の経過は順調で、途中元気すぎて(?)カラーの上から傷口を舐めて一部自己抜糸してしまうというトラブルはありましたが、軟膏で良化しました。



抜糸後。



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カラーが擦れたと思われる部分に一部カサブタができていますが、大分キレイになりました。



乳腺腫瘍も、検査結果は良性でしたので、本当に良かったです。

飼い主さんから頂き物

重度の腎不全で入院にて点滴の集中治療をさせていただいていた猫ちゃん、少しご飯食べるようになり、今日退院となったのですが、有り難いことに、飼い主さんからお礼のお菓子を頂きました。



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とても美味しそうなジュレです。



本当にありがとうございます。



すごく嬉しかったのでブログで紹介しておりますが、これからお越しになる飼い主さんは、お礼のお菓子などは特に用意しなくていいですからね。



報酬は治療費として十分頂いておりますので、満足して頂いていたら、そのお気持ちだけで十分です。



そして、最近よく病院に泊まっていることをブログでアピール(?)してしまったせいで、心配してくださったぱぐこ様からも差し入れをいただきました。



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アリナミンV&V



とてもよく効くそうです。



今日早速夜飲もうと思ったのですが、効きすぎて寝れなくなると制止されてしまいました(笑)



気を遣っていただき、本当にありがとうございます m(_ _)m



これで最低3日は乗り切れそうです。

入院中の猫たち

現在、重症の猫ちゃんたちを預からせていただいており、治療をさせていただいております。



個人的な意見として、猫は慣れない環境へのストレスが大きいことがあり、入院させると逆にストレスでまいってしまうこともあるため、出来るだけ入院はさせたくないと思っています。



ただ、当然のことながら、周りの環境を配慮する余裕もないくらい弱っている重症のコに関しては、預からせて頂いて、出来る限りのことを集中的に治療していったほうがいいと思います。



そんな重症な猫ちゃんたちが、たまたま重なり、並行して治療中です。



少しでもよりよい治療法はないか、文献を漁りながら、夜は更けていきます。。。

耳ヒゼンダニについて

今日は生後2ヶ月くらいの猫ちゃんを診察させて頂きました。



混合ワクチンの予定だったのですが、耳掃除をすると黒い耳垢がたくさん取れました。



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顕微鏡で調べてみると。。。



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耳ヒゼンダニがいました。



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ダニの卵も見つかりました。



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耳ヒゼンダニが寄生しているコは、黒い耳垢がたくさん出て、耳を激しくかゆがることが特徴的です。



なので先にダニの駆虫を行うことになりました。



ちなみに前回疥癬(カイセン)の話をしましたが、あれは正式にはショウセンコウヒゼンダニといって、ヒゼンダニの仲間ですが、別物になります。



今回治療にはコレを使いました。



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レボリューションですね。



フロントラインと同じように、背中の皮膚にたらすことで効かせる薬です。



仔犬や仔猫に特に多いダニですので、耳をかゆがっているコは一度検査されておくことをオススメします。

犬の去勢手術2

今日もまた、先日に引き続き、犬の去勢手術をさせていただきました。



手術にも波があるようで、同じような手術が重なる時は重なります。



今回はM.ダックスのコでした。



ご存知だと思いますが、去勢手術は将来的になる可能性のある病気の予防になります。



特に、去勢していないM.ダックスやコーギーは高齢になると、会陰(エイン)ヘルニアになりやすいです。



会陰ヘルニアとは、肛門の周りの筋肉がやせ細ってしまい、筋肉の隙間から直腸が出てしまい、そこに便がたまって、便秘を起こしてしまう病気です。



その時は手術で筋肉の隙間を塞ぐのですが、かなり難易度の高い手術で、術後に再発することもあるので、できればそうならないよう、若いうちに去勢手術しておくことをオススメします。

少しずつ

ここ数日は有り難いことに、毎日手術をさせて頂いたり、泊まり込みで治療をすることがあったのですが、今日は平和でした。



ブログのコメントで、自分の健康を気遣う温かい言葉を頂き、ありがとうございました。



健康には自信がありますので、ご安心ください。



仮に多少健康を損なってでも、重症だったコが元気になって退院してくれたほうが余程嬉しいです。



そして、診察にも波があるので、ずっとこのペースが続くわけではないようです。



ただ、4、5月に比べたら、少しずつですが、利用して頂ける飼い主さんが増えてきたかなと感じております。



本当にありがとうございます。



飼い主さんとの治療、交流を通じて、少しずつ成長していく動物病院でありたいと思います。

狂犬病ワクチンのはずが・・・

昨日お預かりして点滴治療をしているコはかなり状態が良くなってきました。



今は入院室で帰りたそうに鳴いているので、状態変わらなければ、明日退院できそうです。



そして、昨日は昼間、トイプードルの避妊手術をさせていただきました。



このコ、最初は狂犬病のワクチン希望で来られていたのですが、診察台に乗った時に、台に薄い血のようなものがついていました。



よくよく見ると、膣から出ているようでした。



もしかしたら子宮蓄膿症かもしれないと思い、エコーをみたのですが、明らかに膿が溜まっているような所見ではありませんでした。



そして飼い主さんも別の方から貰われたわんちゃんだったので、年齢や避妊しているかどうか不明だったため、貰った方に連絡をとってもらい、確認して頂くことにしました。



結果、避妊していないことが判明し、抗生剤を投薬しても、まだ薄い血が出ているということでしたので、卵巣異常や軽度の子宮蓄膿症を疑い、避妊手術を行うことになりました。



結果は、左側の卵巣と子宮が正常よりも少しいびつな形でしたので、ホルモン異常により不正出血が出ていたと考えられました。



放っておくと、出血がずっと続いたり、子宮蓄膿症に発展したりする可能性が高かったので、早めに手術してあげてよかったと思います。



通常の避妊手術で終えることができたので、傷口も小さく済みました。



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22、3mmくらいですね。



そして、歯石もついていましたので、一緒にキレイにさせていただきました。



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スッキリしましたね。



一泊入院後、無事飼い主さんのもとへ帰っていきました。



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飼い主さんに抱かれて一安心の様子です。



今回のように、ワクチンやフィラリア予防で来院された時に、たまたま別の病気が見つかることもあります。



なので、普段から少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談頂ければと思います。

今日もまた

病院に泊まっております。



今回は、診察で状態が悪いコを預からせて頂いて、点滴治療をしているためです。



飼い主さんから任された大切な命ですので、自分の持てる力すべてをそのコに注ぎたいと思います。

犬の去勢手術と乳歯遺残

今日は1歳7ヶ月のトイプードルの去勢手術をさせて頂きました。



そして、乳歯も残っているとのことでしたので、ついでに乳歯の抜歯も行うことになりました。



まずは、去勢手術から。。。



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術後の傷口はこんな感じです。



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猫の去勢手術と同じように、抜糸のいらない吸収糸で縫っております。



猫と違うのは、写真ではわかりづらいですが、陰嚢(玉の袋)の少し上の皮膚を切っていることです。



犬の陰嚢の皮膚はデリケートで、直接陰嚢を切ると術後腫れ上がること(陰嚢水腫)があるので、あえて避けております。



そして、陰嚢の皮膚は傷つきやすいので、実は手術よりも毛刈りの方が神経使っていたりします。



さらに乳歯の抜歯も行いました。



術前。



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左の上の犬歯の乳歯が残っています。



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そして上の切歯も乳歯が残っていたので、一緒に抜かせて頂きました。



術後。



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とてもキレイになりました。



トイプードルのような小型犬は、大人になっても乳歯が残ってしまうことが多いです。



乳歯が残っていると、食べかすが詰まりやすく、歯周病の原因になりやすいので、去勢避妊の手術のついでに抜歯しておくことをオススメします。


ノラ猫の入院治療

を昨日からさせていただいております。



昨日の夜、時間外でノラ猫を保護された飼い主さんがいらっしゃったのですが、弱っているところをカラスにやられて怪我をされたとのことでした。



左目周囲が化膿しており、鼻や口の周りもただれて出血しておりました。



脱水もきつく、かなり状態が弱っておりました。



ノラちゃんの場合、治療に対してどこまで費用をかけてするのか、というところがネックになることが多いのですが、今回の飼い主さんは出来るかぎりの治療を希望されましたので、入院治療になりました。



点滴治療と強制給餌で少し鳴いたり、動けるようになってきましたが、まだまだ油断は禁物です。



引き続き治療を頑張りたいと思います。

無事に

3日間の入院治療を経て、子宮蓄膿症の手術をしたコが無事退院しました。



術前の状態がかなり悪かったので、元気になって退院する姿を見ると、より一層嬉しく思います。



そして、さらに嬉しいことに、飼い主さんからお礼のお菓子を頂きました。



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本当にありがとうございます。



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32年間の人生で食べたスイートポテトの中で一番美味しかったです。



そして、包装していたリボンが綺麗でしたので、以前ぱぐこ様より頂いた、当院のマスコットに飾り付けしてみました。



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似合っているでしょうか?

最近は

診察時間中はそれほど忙しくないのですが、時間外の電話を受けることが増えてきました。



今朝も5時頃に電話があり、小型犬のわんちゃんが飛び降りた後、前足を上げたままだと言われたので、もしかして骨折してるかも?と思い心配して診させていただきました。



実際に診させてもらうと、右前足を痛そうにしていましたが、負重はしていたので、とりあえずは骨折はないようで、安心しました。



骨折していたら、ほぼ100%足を付くことができないですからね。



それにしても、4、5月は全然なかったのに、6月になってから急に時間外が増えてきたのは、少しずつ動物病院として認知されてきているということですかね?



病気はないに越したことはないですが、急な病気の際に選択肢の一つとして当院を使ってもらえるのはありがたい限りです。

犬の鼠径(そけい)ヘルニアについて

たまたまですが、おとといと今日と、連続で鼠径ヘルニアの手術をさせて頂きました。



なので、鼠径ヘルニアについて書いていきたいと思います。



鼠径部とは後ろ足の内股の部分の所のことで、そこに「鼠径輪」という筋肉と筋肉の隙間があります。



雄の場合、生まれて間もない頃は、睾丸はお腹の中にあります。



それが、だんだんと下に降りてきて、2ヶ月くらいでおちんちんの下の玉の袋に入ります。



そのとき、玉がお腹の中から外に出る時に通るのが「鼠径輪」という穴です。



その鼠径輪という穴が、徐々に大きくなってしまい、お腹の中の脂肪や臓器が飛び出してしまっている状態を「鼠径ヘルニア」といいます。



雌も雄と同じところに鼠径輪があるので、雌もヘルニアになります。



一般的に若い時は雄に多く、年を取ると雌に多いと言われます。



ヘルニアの穴が大きいと、腸管や、子宮、膀胱が脱出することもあり、それが、ヘルニアの穴の根元で締まってしまうと、血流が途絶え、組織が腐り、致命的になります。



なので、そうなる前に手術で整復していく必要があります。



そして、先ほど年を取ると雌に多いと書きましたが、性ホルモンの影響があると示唆されています。



今回手術させて頂いたコ達も、雌で避妊していないコでしたので、再発を防ぐ意味も込めて、同時に避妊手術もさせていただきました。



そして、今日も例によって病院にお泊まりしております。

今日も

また病院に泊まっております。



今日はかかりつけの病院が休みのため、こちらの病院にこられた飼い主さんがいらっしゃいました。



わんちゃんの病気は子宮蓄膿症でした。



かかりつけ医をお持ちでしたので、余裕があれば一日待って、信頼関係のあるかかりつけ医のもとで、治療をされるのがベストだと思いました。



ただ、今回は状態が悪く、昨日から食欲がない、熱がある、呼吸が荒い、膣からの膿が増えているなど、待てそうもない状況であったため、一刻も早い治療をおすすめしました。



そして、飼い主さんのご理解が得られたため、当日手術をさせて頂きました。



手術は無事終わったので、術後3日間、敗血症性ショックを起こさず、乗り切ってくれることを祈るばかりです。

乳腺のしこりについて

今日は、いつも当ブログにコメントをよく書いてくださっている、ポッケ&さくらママ様のさくらちゃんのお話です。



2ヶ月前にはなかったはずの乳腺のしこりに気付かれて来院されました。



触らせて頂くと、確かに左の第一乳腺と第二乳腺のところに1つずつ、計2カ所のしこりがありました。



ちなみにヒトの乳腺は1対ですが、わんちゃんは乳腺が5対、計10個あります。



乳腺周囲に2カ所しこりがあるので、乳腺腫瘍の可能性が高いと判断しました。



乳腺腫瘍は犬の場合、良性が50%、悪性が50%と言われています。



そして乳腺腫瘍は、針を刺して細胞を見る検査だけでは、良性悪性の判断ができないため、手術で組織を取って病理検査に出す必要があります。



ポッケ&さくらママ様は、当院を信頼してくださっているということもあり、当日手術ということになりました。



術前の写真



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しこりが盛り上がっていないので、写真ではわかりづらいですが、直径1cm弱のしこりがそれぞれの乳腺の近くにあります。



手術についてですが、乳腺組織は毛細血管が多いため、小さいしこりの切除でも、じわじわと出血が続き、なかなか止まらないことが多いです。



なので、止血のため、今回はコレを使いました。



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電気メスです。



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先端の金属の部分を当てると、組織が熱で凝固し、出血を止めることができます。



これにより、止血する時間を短縮することができます。



術後の写真



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しこりのあった部分を2カ所縫合しました。



しこり取り自体はすぐに終わるので、他に全身麻酔中にできることということで、スケーリング(歯石とり)も一緒にさせて頂きました。



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後は、病理検査の結果が良性で返ってくることを祈るのみです。

久々に

病院に泊まることになりました。



今日手術させて頂いたコの状態が気になるためです。



いつも思うのですが、こんな出来たばかりの実績のない病院に、手術を依頼して頂き、本当にありがたいなと思います。



今回の手術をさせて頂いた飼い主様も「若い先生に期待する」と言って、依頼してくださいました。



飼い主様の期待に応えられるよう、全力で臨みたいと思います。

嘔吐と吐出

最近は、気候の変動が激しいせいか、吐いたり、下痢をしたりと、消化器症状で来られるわんちゃんねこちゃんが多いです。



吐くという症状についてですが、細かく分類すると、嘔吐(おうと)吐出(としゅつ)があります。



嘔吐とは、消化器系、呼吸器系、筋肉骨格系および神経系の共同作用によって胃や小腸上部の内容物が口から激しく吐き出されることです。



白い泡、黄色い泡を吐く、食べた後数時間後に未消化物を吐くなど、ほとんどの吐く症状は嘔吐です。



それに対して、吐出とは、消化されていない食物が胃に到達する前に口または食道から逆流して吐き出されることです。



吐出の症状はあまり診ることはないですが、食べた直後に未消化物を吐くので、とても特徴的な症状です。



そして、嘔吐と吐出をなぜ区別しているかというと、吐出であれば、病気のある場所が食道か咽頭に限定されるからです。



吐出の症状であるというだけで、かなり診断を詰めることができます。



なので、もしペットが吐いたとき、食べた直後で、ゲーゲーとすることなく、食べたものを吐いたなら、「嘔吐ではなく吐出でした」と動物病院にお伝え下さい。



一目置かれるのは間違いないと思います(笑)

今日は

ノラ猫の避妊手術をさせていただきました。



昨日の夜、捕獲して連れて来られたノラちゃんです。



当然ながら、抜糸に再度連れて来られるのは不可能に近いので、皮膚も吸収糸での縫合になります。



ところで、ノラ猫の避妊・去勢で連れてこられる飼い主様は本当にすごいなと思います。



法律で強制されているわけでもなく、行政の援助があるわけでもないのに、個人で、地域のノラ猫の環境を改善しようと連れてこられるわけですから。



2日前の記事にも書きましたが、間接的ではありますが、少しでもそんな飼い主様の力になれたらと思います。

元同僚から

開業祝いの電話がありました。



元同僚というのは、滋賀県で働いていた時の動物看護師の方です。



僕より早く滋賀の病院を辞めていたので、開業したことを伝えられていなかったのですが、風の噂で聞いたようで、ホームページを検索してくれたようです。



本当にありがとうございます。



そして2、3日前にも、別の動物看護師の方が、偶然ホームページを見つけてくれてメールをくださいました。



2人とも、僕が勤務医で特に辛かった時期に、一緒に働いてくれていた戦友のような方々なので、とても嬉しく思いました。



今はそれぞれ、仕事に家庭にと充実した生活を送っているようです。



場所は離れてしまいましたが、岡山の地から、これからのご健康とご活躍をお祈りしております。

ノラ猫について

岡山市に引っ越してから思うのは、「ノラ猫が多い」ということです。



ちょっとコンビニに行く間にも、ノラ猫をすぐに見かけます。



当院でも、診察にノラ猫の仔猫ちゃんを保護されて連れて来られた方もおりました。



その中には、どう考えても仔猫ちゃんでは登れないような所に置いておかれていたコもいました。



このようなノラ猫たちはどうすればいいのでしょうか?



岡山市はこのようなスタンスのようです。



http://www.city.okayama.jp/hofuku/eisei/eisei_t00005.html



要は、地域の皆様で頑張って(なんとかして)ください、とのことですね。



なので、当院でできることを地域貢献としてやっていきたいと思っています。



さすがに、わんぱーくさんや岡山動物愛護会さんみたいに、仔猫を保護して里親探しまではできませんが。。。



これ以上、ノラ猫の数を増やさないためにも、去勢、避妊手術に関しては「ノラ猫ちゃん料金」でしたいと思います。



詳しくは当院(086−238−8090)までお問い合わせください。

犬の血液型と輸血2

昨日の続きです。



一度輸血を受けたわんちゃんは抗体ができるため、2回目からは血液型を合わせないといけません。



そして、一般的に言われている献血に適さないわんちゃんの条件が以下の通りです。



1、過去に「輸血を受けた」ことがある

2、妊娠、出産したことがある

3、全身性の感染性皮膚疾患がある

4、これまでに血液媒介性の感染症に罹患または罹患した疑いがある(バベシア症や犬ブルセラ症など)

5、秋田犬



1、は抗体ができてしまっている可能性があるため、輸血できるわんちゃんの種類が限られてしまうためです。



2、はわんちゃんは妊娠をすると、抗体ができてしまうコがいることがわかっているので、1と同じ理由で適さないということになります。



3、4、は感染症のリスク回避のためです。



5、は秋田犬は赤血球細胞内のカリウム濃度が高いため、供血に向かないと言われているためです。



ただ、絶対に輸血できないというわけではありません。



交差適合試験(クロスマッチ)というものがあり、少量のドナーとレシピエントの血を混ぜて凝集反応が起きなければ拒絶反応が起きないと証明できるので、輸血できます。



3、4も感染症のチェックを行って、罹患してないことを確認できれば、使うことができます。



ただ、手間とコストがかかるので、事前にそういうチェックをしなくてもいいように、ふるい分けしているのですね。



なので、最初の問い



Q.「妊娠、出産した犬を供血犬にできないのはなぜなのか?」



の答えは、



A.「できなくはないが、犬では妊娠後に赤血球抗原に対する抗体が出来ることがあるため、輸血出来る犬が限られてしまう可能性があるのと、輸血前にクロスマッチを行う手間が増えてしまうため、あらかじめ条件をつけて供血犬のふるい分けをしている。」



と言ったほうが正確かもしれません。



長くなってしまい申し訳ありませんでした m(_ _)m

犬の血液型と輸血

ある飼い主さんから次のような質問を頂きました。



Q.「妊娠、出産した犬を供血犬にできないのはなぜなのか?」



それに対する答えは次のようになります。



A.「犬では妊娠後に赤血球抗原に対する抗体が出来ることがあるため。」



端的に言ってしまえば、こうなるのですが、これだと味気ないので、ちょっと補足していきたいと思います。



皆様、犬でも血液型があるのをご存知でしょうか?



ヒトではABO式、Rh式といった血液型分類がありますね。



A型のRh(+)とかそういうやつです。



何のために血液型を調べるのか?



輸血の際に拒絶反応が起きないようにするためです。



拒絶反応とは何か?



A型のヒトにB型の血液を入れると、A型のヒトの体が、B型の血液を異物だと認識して血液(赤血球)を破壊してしまいます。



なぜ異物と認識してしまうのか?



赤血球の表面にB型を示す印があるからです。



そしてヒトでは、最初からA型の方はB型の赤血球を攻撃するミサイル(抗体)を持っています。



このような、生まれながらに持っている抗体のことを「自然抗体」と言います。



なので、A型にはA型、B型にはB型の血液しか入れられないわけです。



犬はどうでしょう?



いろいろな分け方があるみたいですが、DEA1.1、1.2、3、4・・・という分類が国際的によく用いられています。



ちなみにDEAはDog Erythrocyte Antigen:犬赤血球抗原のことです。



赤血球の表面に「DEA1.1」という印があるか、「DEA1.2」という印があるか、というふうに分類するわけです。



あるわんちゃんの血液型は「DEA1.1(+)、DEA1.2(ー)、DEA3(+)、DEA4(ー)・・・」



という風になります。



理想的にはそのすべてが合致した血液を輸血したいのですが、DEAは13種類くらいあり、その印の組み合わせがすべて一致したわんちゃんを探すのは相当大変です。



なので、経験的に、DEA1.1さえ一致していれば、輸血をしても重度の拒絶反応を起こさないことがわかっているので、DEA1.1だけ調べる検査キットが売られています。



そして、ヒトと大きく違うのは、犬には「自然抗体」がありません。



なので、1回目の輸血は、DEAが全く違うコでも、拒絶反応を起こしません。



輸血されたときに、初めて「こいつは違う」というミサイル(抗体)が作られるのです。



長くなるので明日へ続きます。。。

猫の回虫について

昨日、時間外で仔猫ちゃんが白い虫を吐いたとのことで、診させて頂きました。



吐いた白い虫をお持ち頂いていたので、診断は容易でした。



猫回虫




猫回虫ですね。



仕事柄慣れているのでアレですけど、飼い主さんはとても驚かれたでしょうね。。。



そんなときはコレを使います。



プロフェンダー




プロフェンダースポット。



背中に垂らすタイプの駆虫薬です。



回虫だけでなく、条虫も一緒に駆虫できる優れものです。



飲み薬タイプの駆虫薬もありますが、吐いているときにはあまり飲み薬は使いたくないですね。



いずれにせよ、仔猫ちゃんは体力が奪われやすいので、早めに治療できてよかったと思います。

岡山動物愛護会

皆様、岡山動物愛護会という保護団体をご存知でしょうか?



先日、その団体の方から、里親募集の案内が届きました。



里親募集




当たり前のことかもしれませんが、岡山市でわんぱーくさん以外にも動物愛護を頑張っている団体があるのですね。



ブログも書かれていらっしゃるのですが、そこにも里親募集の記事があります。



その他にも、ブログには動物愛護についてや、保護したわんちゃん、ねこちゃんのことなど、たくさん記事があり、いろいろ考えさせられることや、ためになることが書かれております。



素晴らしい内容でしたので、是非読んでみて下さい。



そして、里親募集の仔猫に興味のある方は、当院もしくは岡山動物愛護会さんの里親募集の記事から問い合わせいただければと思います。

往診

以前診察したことのある、高齢の大型犬のコが、片目が垂れている、おしっこの色がおかしいが、寝たきり気味で連れてくることができないとのことでしたので、往診に行ってきました。



そのコは慢性的な外耳炎を煩っていたので、もしかしたら、中耳炎による顔面神経麻痺なんじゃないかとか、尿は黄疸からくるビリルビン尿なんじゃないかとか、いろいろな心配事が考えられます。



実際診させて頂くと、目は結膜炎になっており、ショボショボしてましたが、顔面神経麻痺はなく、おしっこのほうも、よくよく話しを伺うと、おしっこの出し終わりに血尿が出ていたようで、粘膜や目を確認する限りでは黄疸はなさそうでした。



往診ですと、どうしても出来ることが限られてしまうのですが、それでも実際診させてもらうだけでもだいぶ診断を詰めることができます。



そして高齢のコであれば、あまり負担のかかる検査、治療もかわいそうだと思いますので、生活の質を下げないことを優先的に考える治療をしてあげたいと思っています。

猫の骨折について

先日、1週間前から左前足をつかないとのことで、猫ちゃんが来院されました。



レントゲン写真を撮らせてもらうと・・・



猫骨折



骨折しておりました。。。



前足の、橈骨(トウコツ)と尺骨(シャッコツ)と呼ばれる2本の骨が両方とも折れています。



この猫ちゃん、自由に外に出かけて、何日も帰ってこないこともあるとのことで、なかなか連れて来られなかったようです。



手術を提案し、飼い主様の同意が得られたため、夜に手術をさせて頂きました。



骨折の手術はいろいろな方法があります。



今回は、橈骨はプレート固定、尺骨は髄内ピンでの固定にしました。



術後の写真。



猫骨折ope後



受傷後、時間が経つとだんだん組織や筋肉が固くなってくるため、うまく戻るか心配でしたが、なんとかキレイに整復できました。



術後、安静にしてもらいたかったので、入院していたのですが、預かっている間、警戒心が強く、全くごはんを食べてくれないので、予定より早めの退院となりました。



退院後、おうちではしっかりご飯を食べているとのことです。



安心しました。



ただ、これから元気だからと動き回ってしまうと、せっかくの固定が緩んで、骨がくっつかなくなる恐れがあるので、おうちでも引き続き安静にしていく必要があります。



手術後一週間目の様子。



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ちょっと病院に慣れてくれたかな?

飼い主様の声2

すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、ホームページの方に、またまた飼い主様の声を追加させて頂きました。



快くご協力頂きました、きなこ様、ぱぐこ様、本当にありがとうございましたm(_ _)m



よりよい動物病院にしていくためには、飼い主様の声が不可欠ですので、これからもご協力よろしくお願いします。



あとは、自分でもいろいろとホームページの内容を追加したいなと思っているのですが、ホームページの管理は業者に頼んでいるため、月の更新できる量というのが決まっています。



6月分は、今回の「飼い主様の声」で使い果たしてしまったようです。。。



なので、ホームページで更新できない分、ブログで細かく情報をお伝えしたいと思いますので、ブログの方もよろしくお願いします。

時間外診療

今日は午後の休診時間に、初診の方から時間外診療のお電話がありました。



既に昏睡状態の仔猫ちゃんでした。



お話を伺うと、どうやら熱中症になってしまったようでした。



入院治療も勧めましたが、最期はおうちで看取られたいとのご希望でしたので、簡単な治療だけさせていただいて、お返ししました。



熱中症は前回記事に書いたように、これからの季節、非常に多い病気です。



yahooのニュースでも次々と熱中症の記事が出てきています。



熱中症記事




すでに一人亡くなられた方もいらっしゃるみたいです。



対岸の火事ではありませんので、皆様も、ペットと共に十分にお気をつけ下さい。