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あおえ動物病院

2014年3月28日に、岡山県岡山市北区青江に新規開院した動物病院のブログです。

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設備投資

動物病院を開業する時は、出来る限り医療機器を揃えたいと思うのですが、借金できる資金に限りがあるため、欲しいけど買えなかった機器というのがあります。



なので、開業してからやっぱり必要だなと思うものから少しずつ買い足していっている今日この頃。



そんな中、最近購入した機械がこちら。



IMG_1987.jpg



シリンジポンプです。



シリンジポンプとは、微量の薬剤を正確に点滴するときに使います。



例えば、麻酔薬の1つに「フェンタニル」という強力な鎮痛薬があるのですが、薬剤がすぐに代謝されるので、重症な患者にも安全に使用出来ると言われています。



ただ、効果もすぐに切れるので、鎮痛効果を維持しようと思ったら、ずっと注射を打ち続けないといけません。



それを可能にするのが、このシリンジポンプになります。



強い痛みが予想される手術など、必要なときだけ微量点滴で流す事によって、強い鎮痛効果を維持でき、術後、鎮痛が必要なくなったときに点滴を止めれば、体内に残っている薬はすぐに代謝されてなくなり、体の負担が最小限で済むというメリットがあります。



そんな感じで、麻酔を勉強すると一度はシリンジポンプにハマるのですが、以前勤めていた手術症例の多い病院でも、それほどシリンジポンプの出番はなかったので、とりあえず買わないでおいたのです。



それが先日の事、、、



夜の診察時に糖尿病で治療中の猫ちゃんが、ぐったりしたとのことで来院されました。



検査で、ケトアシドーシスになっていることがわかり、緊急入院治療となりました。



ご存知の方もいるかもしれませんが、ケトアシドーシスの治療は、出来るだけ早く血糖値を戻すことと、電解質の補正を行うことです。



電解質の補正は、普通の輸液ポンプでできるのですが、血糖値を戻すのには、レギュラーインスリンが必要です。



レギュラーインスリンは、超短期間作用型インスリンのことで、2、30分で効果がピークになり、1時間後に代謝されてなくなるインスリンです。



なので、効果を持続させるには、シリンジポンプを使うのが一般的です。



シリンジポンプがないときはどうするか。。。



マンパワーです(笑)



1時間おきに微量のレギュラーインスリンを注射していき、2、3時間おきに血液検査にて血糖値と電解質のチェック。



さすがにその日は一睡もできませんでした。。。



なので、その反省を踏まえ、今回購入に踏み切りました。



他にも欲しい機器はたくさんあるのですが、少しずつ買えたらいいなと思います。
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P様

コメントありがとうございます。
ご心配おかけして申し訳ありません。
体調は問題ないのでご安心ください。
言い訳は更新したブログに書いています(笑)

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